愛と霊の世界

恋愛呪術~依代(よりしろ)法について

神道から占術に至るまで、幅広く用いられる依代の法

恋愛呪術~依代法について

伝統的な霊能術のひとつに、依代(よりしろ)を用いた祈祷術というものがあります。そこにはいくつかのバリエーションが存在しているのですが、もっとよく知られているのは、和紙で作成した人形(ひとがた)を用いて、これに息を吹きかけて己の分身とし、祈祷を施した後に河川の清流に流すという禊ぎ祓いの一種です。これにより半年間に溜まった魂魄(こんぱく)の罪穢れが浄化され、病疫や災難を未然に防ぐ効果があると言われています。大抵の神社では、6月と12月の大祓の前にこうした紙の人形を配布していますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

また同様に、風水や九星などの占術の世界においても、金気法と呼ばれる秘法があります。こちらは紙の人形ではなく、天然の水晶球や鉄球を用います。この場合は、水晶球や鉄球が術者の分身です。術を実践する1ヶ月ほど前から、球体にひたすら念を注ぎ込み、もう1人の自分を創り上げます。しかる後、その球体を新築する家屋の土台部分や吉方位の土地に埋めることで、天地の気と自分自身の意識が融合し、著しい開運効果がもたらされると伝えられています。依代の法というのは、何かしらの物品に意念を注入して意識体の分身を創り上げ、それを用いて厄除けや願望成就を図るという術なのです。

時に呪い返しの危険が伴う依代の法~その失敗実例

私共、プロの霊能者や祈祷師なども、時と場合に応じてこうした依代の法を使うことがあります。多くは相談者の願望成就を助ける際に用いるのですが、この術は効果が非常に高い反面、思わぬ副作用が現れることもあるので使用に関しては細心の注意を払います。中でも一番難しいのは、願望成就などの目的を達した後の依代の取り扱いで、それが前述したような和紙の人形や水晶球などであれば、時間の経過と共に自然に朽ちてゆく(鉱物類は非常に長い年月が掛かりますが)のでさほど気にする必要はないのですが、水に流す、土に埋めるといった自然還元以外の方法で用いると、念を込めた自分の分身がそのままの姿で残り続けることになります。そして、そこに外部的な要因、例えば第三者の悪念などが付け加わると、一種の呪い返しのような作用を及ぼしてしまうのです。
話を分かりやすくするために、ひとつの実例を挙げさせていただきます。

依代の法~失敗実例

一昨年、愛染に1本の心霊相談が寄せられました。相談主は都内にお住まいの、32歳の独身女性で、仮にそのお名前を宮本さんとさせていただきます。この宮本さんは2年前からほぼ同じ内容の悪夢に悩まされており、その夢には決まって同じ容姿の女が出てくると訴えていました。ボロボロのジーンズに薄汚れたブラウスを着た髪の長い女。年の頃は20代の後半。顔色は血の気を失って真っ白で、目と鼻の穴から鮮血を滴らせているという凄まじい形相で、それが寝ているベッドの天井付近に浮遊し、やがてドサリと落ちてきて、「死ね。死ねっ」と呻きながら、爪の剝がれた指先で宮本さんの首を絞めてくるというのです。もちろん夢ですから、目が覚めればそこには誰もいないのですが、あまりの生々しさに思わず絶叫を繰り返し、傍らで寝ている同棲中の恋人を起こしてしまうこともしばしばあるのだと。恋人には、自分は寝相が悪くて寝言癖があるのだ、と言って誤魔化していたそうです。
しかし、それが度を超していることは傍目にも明らかで、彼女の就寝中の挙動を訝しがる恋人に、思い切ってメンタルクリニックなどで治療してみてはどうかと勧められているそうです。「その夢のせいで、最近は彼との関係が微妙な感じになっているんです……」と力のない声でおっしゃいました。その声の雰囲気や発する霊波の濁り具合から、宮本さんが何らかの霊障を受けていることはほぼ間違いないと思われました。

水晶を縫い込んだぬいぐるみ、その目的は浮気封じ

原因を探るに当たって、まず「夢に出るその不気味な女に、見覚えなどはありますか」とお訊きしました。しかし、まるでないとのことでした。そうなると死霊にせよ、生き霊にせよ、少なくとも顔見知りの霊に祟られているのではない、と判断した上で、担当した霊能者は遠隔透視を試みました。すると築年数を経た古ぼけた木造アパート、さらにその建物内の一室と思しき光景が霊眼に映り込んだのです。「奥が畳の間になった1DKのアパートの部屋。地域は恐らく名古屋か大阪辺りだと思うのですが、そうした場所に心当たりはありますか?」そう問い掛けると、電話の向こうから息を飲む声が響きました。「あ、あります!それって多分、元彼が一時期住んでいた部屋です!じつは今から5年以上も前に……」。宮本さんは、過去にタロットや魔術を扱う女性占術家と懇意にしていた時期があり、何かにつけてその人物に相談を持ちかけていたそうです。

そんな折、当時の交際相手が名古屋へ転勤することが決まりました。宮本さんは例によって占術家の元を訪れ、しばらくの間、恋人とは遠距離恋愛となる旨を告げました。離ればなれで暮らす間、相手が浮気に走らないか心配だと漏らすと、「それならば良い方法があります」と言って教えられたのが、他ならぬ依代の法だったのです。その時、依代として使用しされたのは、片手で抱けるほどの大きさの熊のぬいぐるみ。一見すれば、何の変哲もない玩具ですが、その内部には水晶原石のクラスターと西洋魔術の呪符が縫い込まれており、件の占術家はそれを宮本さんに渡し、「今日から30日の間、毎晩、彼に対するあなたの想いをこのぬいぐるみに投げかけてください。これが徐々にあなたの分身になっていくようなイメージで」などと細かく指示しました。

約1ヶ月後、言われた通りに念を注ぎ続けたぬいぐるみを持参した宮本さん。すると占術家は、新たな指示を出しました。「今度、彼の転勤先の住まいに遊びに行く時、このぬいぐるみも一緒に持っていき、室内の押し入れの隅や納戸の奥など気づかれにくい場所に隠すのです」。それによってどんな効果があるのか、と宮本さんが訊ねると、占術家は「相手の気持ちが、あなたから他の女性に移らなくなるおまじないです」と答えたそうです。「でも彼とは結局、上手く行きませんでした。占い師の先生が言っていた通り、たしかに転勤中には浮気などのトラブルは一切起きず、それこそ遠距離のハンデを吹き飛ばすくらいの親密な関係でいられたのですが、やがて彼が東京に戻ってきた頃から、急にぎくしゃくし始めたんです。そのうちに私も別の男性とお付き合いするようになって……」。

依代を仕掛けた部屋は、いわくつきの物件と化していた!

話の経緯を聞き終えた霊能者は、ひとつの仮説に基づいて宮本さんに訊ねました。「それで、そのぬいぐるみはどうなったのですか?彼が転勤先の部屋を退去する前に、きちんと回収なさったんですか?」。「いえ、それっきりです。先ほどそのことを言われるまで、全く忘れていました。あの時はたしか、押し入れの天井に隙間があるのを見つけて、その裏側に隠した覚えがあります」。「なるほど……。まだはっきりと断定できませんが、恐らくそれが悪夢の元凶だと思います」。

その後、同業者間のネットワークを使い、宮本さんから教えてもらったおおよその住所と突き合わせて、元彼の住んでいたアパートを特定しました。具体的な情報を提供してくれたのは、名古屋に在住するベテランの霊感占い師でした。彼によれば、そこは霊が出没するアパートして地元の住人から恐れられているとのことでした。「僕は直接、行ったことはないのですが、2年くらい前にそこの一室で若い女が自殺してから、薄気味悪い血みどろの霊が出るという噂が流れ始めたみたいですね。以前、知り合いの祈祷師が大家に頼まれてお祓いをしたそうですけれど、あまり効果はなかったと聞いています」。この話で仮説がほぼ正しかったことが確認できたため、さっそく現地の協力者に頼んでアパートの大家と交渉。ずっと空き室になっていた当該の部屋に入れてもらって押し入れを探ったところ、天井部分の板の裏側に熊のぬいぐるみが隠されているのを発見したのです。
この奇怪な話の顛末を整理すると、以下のようになります。

5年前。遠距離恋愛となった恋人の浮気を封じるため、その住まいのアパートの部屋に依代の呪物を隠した。
→3年前。恋人だった男性は転勤の期間を終えて東京に戻る。しかし、依代は元の室内に置かれたままになった。
→2年前。同じ部屋に転居してきた女性が、失恋を苦にして自殺。その後、そこは霊の出るスポットとなる。
→ほぼ、同時期。呪術の当事者である宮本さんが悪夢にうなされるようになる。

つまり、置き去りにしてしまった依代を通じて、宮本さんの意識と自殺霊の念が通底する状態になっていたわけです。水晶類、とくにその原石クラスターというのは、人間が発する念波動を吸収・増幅する作用が顕著であるため、無念の死を遂げた女の怨念までも吸い込んでそれを強化してしまったのです。依代の回収と供養を含めて適切な対処を行った結果、宮本さんはようやく女の悪夢から解放されました。

以上、ご紹介したのは極端な失敗例ですが、いずれにせよ依代を用いた呪術を執り行う際には、祈願成就後の呪物の回収を徹底することが求められます。このことを怠ると、最悪の場合、宮本さんのような目に遭うこともあるのです。

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