因縁地獄 泥沼愛の霊的原因を探る ③ 生き霊の念が引き起こす泥沼トラブルの実例集~その2~ - 愛と霊の世界

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縁地獄 泥沼的原因を探る ③
生き霊の念が引き起こす泥沼トラブルの実例集 ~その2~

「恨みの生き霊はどのような形であなたの愛を蝕むのか?」 

泥沼愛を誘発する生き霊の障り、次にご紹介する鑑定実例は、地方の住宅街で平凡に暮していた主婦の身に降りかかった災難の話です。地元のママ友つながりで、あるいわくつきのシングルマザーと出会ってしまったことから、彼女の人生は大きく狂い始め…。

生き霊はその被害者の周りにいる第三者まで動かす!

繰り返しとなりますが、生き霊の障りはその被害者本人だけではなく、時には周囲の人間関係まで巻き込んで深刻化することがあります。その場合、謂(い)われのない誹謗中傷、親しい人との不和や喧嘩、引いては社会的孤立という形で現象化することが多くなります。

なお前回取り上げたのは、比較的霊感が鋭い女性が生き霊の障りに遭った実例でしたが、今度は逆にそうした能力に乏しい方の体験談となります。この手のタイプというのは合理主義の唯物論者が多く、信仰や霊といった目に見えない世界には無関心なので、わざわざお金を払って霊能者に相談するという発想はまず皆無です。また本人の超感覚的な感受性が鈍い分、良きにつけ悪しきにつけ微細な霊波動と同調しにくいため、霊障や憑依現象にも遭いにくいと言われています。心霊スポットに出掛けて他の同行者たちが霊障を蒙っても、1人だけケロリとしているというのがこのタイプです。

しかし生き霊が発する念波動というのは、肉体が消滅した霊意識、例えば地縛霊、浮遊霊といった低級霊などの波動と比べると格段にエネルギー値が高く、こうした鈍感タイプといえどもその影響を受けないわけにはいきません。しかもこのタイプにはお祓いをしてもらうという発想が皆無なため、「幽霊?そんなもの馬鹿馬鹿しい!」と一蹴し、ごく常識的な対処に終始してしまいます。そして、再び気づいたときには八方塞がりの状況。そうなって初めて神仏にすがる姿勢を見せることになります。まさに「苦しいときの神頼み」となるわけですが、その際、身近な人々からの適切な助力、つまり「理性や常識を超えた超常的な事柄は、宗教者や霊能者などその道の専門家に訊いてみるべきだ」といった、目に見えない世界の存在を前提とした助言を得られるかどうかが分かれ道となります。

【生き霊の障りの鑑定事例 2】
「夫と姑、仲良くしていたママ友たちや隣近所まで敵に回り、あの女を庇(かば)い始めたんです…」

相談者 田辺橘花さん(仮名)・39歳・茨城県
(※ご本人は「文章を書くのが苦手」とのことで、お話を聞き書きする形でスタッフがまとめました)

生き霊の障りの鑑定事例 

「以前、A恵という名のシンママに危うく家庭を壊されかけて、自分1人の力ではもうどうにもならなくなって愛染さんにご相談しました。霊能者の先生に『生き霊の障りがある』と言われた時は、もうビックリ仰天!…。私、それまでは霊の存在とか祟りとか全く信じていなかったので正直、先生が何を言っているのかを理解するまで時間が掛かりました。それでも半信半疑のまま指導された通りのことをやっていたら、心身共に追い詰められていた状態が徐々に好転して、離婚寸前のダンナとも何とか元の鞘に収まることができたんです。

もう6年も前の出来事なんですが、順を追って説明しますね。まず当時、私たち家族が住んでいた場所は茨城の端の方、都心のベッドタウンみたいな町でした。

周りの住人たちを見ても代々、地元に根を下ろしているような世帯は少なくて、ほとんどが他所から来た人ばかり。ウチもダンナの仕事の都合で、それまで住んでいた千葉から一戸建ての貸家に引っ越してきたクチで、最初の頃は右も左も分からなかったのですが、そのうちに長女が通う幼稚園のママ友コミュニティに入れてもらって、新天地での暮らしにも少しずつ慣れていくことができました。

A恵という、自分よりも5歳年上の女と出会ったのはその頃です。彼女の下の息子もウチの長女と同じ幼稚園に通っていて、そのママ友グループの付き合いの中で自然に顔を合わせるようになりました。当人によれば離婚して女手1つで子供を育てているという話だったのですが、何かの仕事をしているような様子は見えず、不思議に思って他の人に訊いたら、『お金持ちの実家に面倒を見てもらっているらしいよ』とこっそり耳打ちしてくれました。その実家というのは元農家で、今では田畑を潰した土地にアパートやら家作やらを建てて不動産業のようなことをしているとか何とか…そう、いわゆる田舎の大地主ってやつですね。つまり、A恵はママ友グループの中では数少ない地元組の1人だったんです。

さらに彼女は学生時代を東京で過ごしていて、その時に通っていた大学が偶然、ウチのダンナの母校だっていうことが分かってからは、急に向こうから接近してきました。やがて休日に家族同士で集まってバーベキューを催したり、たまにはお互いの子供たちを預け合ったりするような仲になったんです。

当時のA恵の印象というのは、とにかく地味で大人しい人。別に美人でもないし、何か個性的な魅力があるわけでもなく、本当にどこにでもいる、ちょっと小綺麗なオバサンという雰囲気でした。そんなオバサンに、まさか自分のダンナが狙われていたなんて…。

それでしばらくは今、言ったような感じで家同士の交流が続いていたんです。まあ、ごく普通のつかず離れずのお付き合いです。でもその後、私の方に再就職の話が持ち上がった時に状況が一変しました。 細かく説明すると長くなるのでアレなんですけど、長女が生まれるまで勤めていた会社が同じ県内の近隣エリアに営業所を新設して、そこで新人指導のようなことをやってくれないかと打診されまして…。勤務地までの通勤時間もわずかだし、嘱託扱いの気楽な勤めだし、また何よりも早く持ち家が欲しかったので、ダンナともよく相談した上で会社の申し出を受けることにしました。で、これもまた偶然なんですが、すぐ隣の町にはダンナの両親が住んでいまして、その義母が子供のお迎えと世話を買って出てくれたので、それに甘えるような形となりました。

私の留守にA恵が現れたことを知らされたのは、勤め始めてから2週間くらい経った頃、義母の話を通してでした。会社から帰宅するとリビングに見覚えのないバラの花が生けてあったので、「お花、飾ってくれたんですね」と感謝したら、

「そうじゃないのよ。今日の夕方、アンタの友達だっていう人が来てくれてね、しばらく子供たちの面倒を見てくれていたのよ。あの人、イイ人だねえ。お花を買ったらちょっと多すぎたからって、お裾分けまでしてくれてさ」と…。

さっそくLINEで本人にお礼を言うと、すぐに折り返しの電話がきて、「今日、園のお迎えでお義母さんに会ってね、初めてお宅の事情を知ったのよ。勤め始めたって聞いてびっくりしたわ!」と言われ、さらに「教えてくれないなんて水臭い、何なら送り迎えや家事も手伝ってあげる」と、いつになく押しの強い口調でまくし立ててきたんです。

正直、私は少し神経質なたちで、とくに他人にテリトリーを侵されることに対する抵抗が強いので(本当は毎日、義母が我が家へ来るのもちょっと嫌でした)、その場で即座に断りたかったのですが、せっかくの好意を無碍にするのも…とつい躊躇してしまいました。それで結局、「ありがたいお話だけど無理しないでね。そう言ってくれるだけで嬉しいから」など、社交辞令で遣り過ごすような返事をしてしまったんです。これが災いの素でした…。

以降、A恵は私の留守中、頻繁に訪ねてくるようになり、その度に義母の口から色々と聞かされました。例えばある日、家に帰ると室内が奇妙なくらい綺麗に片付いていて、「どうしたんですか?」と訊ねたら、「最近、腰が痛いと愚痴をこぼしたら、代わりにA恵さんが掃除をしてくれた」と、いかにも嬉しそうに話すわけです。

またある時はすでに夕食の支度が済んでいて、しかも何だかやけに豪勢なメニューでした。で、「これ、お義母さんが作ってくれたんですか?」と驚き半分に訊ねたら、そうではなくてやはりA恵でした。その後、家族で食卓を囲んだら、小学生の息子と幼い娘から「ママが作るのよりずっと美味しい!」と言われちゃって(汗)。口には出しませんでしたが、凄く嫌な気分でした…。

この時期になるとA恵は、義母が長女を迎えに行くのを園の門前で待ち構えていて、すかさず合流。そのまま自分の息子を連れて我が家へ入り込み、私が勤めから帰る時刻ぎりぎりまでそのまま過ごすということを繰り返していたんです。

どう考えてもおかしいですよね。他人の家へ毎日押しかけることはもちろんですが、それでいて帰宅した私とは顔を合わせないんですから。つまり、私が嫌がっていることは彼女も感じ取っていたわけで、それでもあえて押しかけ続けるっていうのは、この時点でもうまともな神経の持ち主ではないですよね。

もちろん直接、本人にも言いましたよ。「どうして、いつも私が帰宅する直前に帰るの?」って。そうしたら彼女、口をモゴモゴさせなから、「偶然だよ。毎日の習慣で 息子は7時を過ぎるとそろそろオネムになるし、私も夜はテレビを見ながらのんびりしたいし」とか、言い訳がましいことを並べていました。(あ、この女、見た目によらず腹黒い!)と、はっきり分かったのはこの時ですね。私は社会人の経験が比較的長いこともあって、何となくそういうのが分かるんです。すぐにバレるような稚拙な言い訳を平然とした顔で口にする人間というのは、大抵が嘘つきの図々しいタイプで、A恵もその1人なんだな~と理解しました。

それでこっちも思わずムッとして、(そんなにのんびりしたかったら、なんでわざわざウチに来るのよっ!)と喉元まで出かかったんですけど、さすがにそこまでは言えなくて。仮にもこちらは親切を受けている身だし、なんでそんなに我が家に固執しているのか、その時にはまだ分からなかったし。で、結局、婉曲な言葉遣いで「迷惑だから来ないで欲しい」という旨を伝えたのですが、相手の反応がまた糠に釘って言うか、暖簾(のれん)に腕押しって言うか…全く話が噛み合いませんでした。

夜、寝ている時にA恵の夢を見るようになったのも、この頃からでした。もちろん夢ですから内容は支離滅裂で彼女が現れる状況も色々なんですが、アノ女、出てきた時にはいつも笑っていましたね。含みのあるニヤニヤ笑いというか、私のことを小馬鹿にしたような表情を浮かべて…。もうすでにノイローゼ状態だったってことなんでしょうね。

そんな具合で毎晩、A恵の悪夢に魘(うな)されて、体調が悪くて朝は起きられないし、おかげて仕事にも身が入らないし。おまけに彼女の影響なのか、義母の性格まで急に変わってきちゃって…。

それまではわりと大らかで優しい人だったのが、いきなり心が狭くなったというか、事あるごとにあからさまな嫌味をぶつけてくるようになって。

「アンタ、料理の腕、もう少し何とかならないの?暇な時、A恵さんに習ってみたら?」とか、「アンタが掃除した後、A恵さんにやり直してもらったのよ。床のホコリが全然取れてなくて」とか、ヘトヘトに疲れて帰ってきた私に面と向かって言ってくるわけです。

それでこっちもとうとうキレちゃって、「もう留守中の家に来ないで欲しい」と、今度はきっぱりA恵に告げました。そうしたら、拍子抜けするほどあっさりと「分かった。迷惑だったのね、ゴメンナサイ」と返してきまして。それでひとまずホッとしていたら、今度は義母がいきなり怒り出して、

「アンタね、本当なら高いお金を払ってやってもらうようなことを、A恵さんはずっ好意でやってくれていたんだよ!それを電話ひとつで断るなんて!アンタには人の情ってものがないのっ!」と、まあ、そんな風に鬼みたいな顔で叫ぶわけですよ。初めて聞く義母の怒声にこっちもついテンパってしまって、売り言葉に買い言葉で最後は凄まじい喧嘩になっちゃいました。

その日を境にダンナの実家との関係がギスギスしちゃって、事情を知らないダンナも私ばかりを一方的に責め立ててくるし、ママ友グループやご近所の間にも変な噂が立っちゃうしで、もう本当に人間関係が地獄と化しました。変な噂っていうのはですね、これも出所はA恵だと思うんですが、こともあろうにこの私が勤め先の誰かと不倫しているという内容だったんですよ。会社の後に男と会っていていつも帰りが遅いから、家のことがほったらかしで、子供の面倒もろくに見れていない。そんな様子を見かねたA恵がしばらく手伝いに来てくれていたが、彼女に感謝するどころか罵詈雑言を浴びせ、それを庇った義理の母親にも酷い仕打ちをして、2人とも家から追い払ってしまった…と、まあ本当にとんでもないデマ話が流れていました。

実際には私、会社に頼み込んで勤務の上がりを早くしてもらって、ヘソを曲げて来なくなった義母の代わりに娘の送り迎えを続けていたんですよ?当然、ママ友や近所の連中もその姿を目撃していたはずなのに、それがどうしてそういう話になっちゃうのって、怒るよりも先に唖然となりました。

義母の件をきっかけにダンナとは毎日のようにケンカが続き、夫婦仲もすっかり冷え込んで、ママ友グループやご近所は冷ややかな視線を投げつけてくるし、そのうちに身も心も疲れ果ててしまって…。それで、いっそのこと子供たちを連れて家を出てしまおうかと考え始めた頃、ある方から意外なアドバイスを受けたんです。正直、話の中身は突拍子もなくて、初めは到底信じられなかったんですが、それでも会社への行き帰りや昼休みに、助言された話の内容をネットで検索し始めて、そのうちに愛染さんのHPが目に留まりまして。そんなきっかけで、今までまるで縁のなかった霊能者の先生にご相談してみたというわけです…」

一連の生き霊現象の裏に潜んでいた野狐(やこ)の存在

以上、当事者の田辺さんが当鑑定所に相談依頼をされるに至った経緯となります。その際の具体的な状況や、問題が解決へと至った流れについてはこちらで説明させていただきます。

まず、心霊的な事柄は一切信じていなかったというご相談者をその気にさせた人物というのは、古くからご近所に住んでいる1人の老婦人でした。以前、旦那さんが町内会長をしていたこともあって近隣周辺の移り変わりにも詳しく、言わば地元の生き字引的な存在だったのです。そんな彼女が田辺さんに、「あなた、▲▲(A恵の姓)の家の者と関わっちゃったのね。このまま放っておいたら大変なことになるから、すぐにでもお祓いをしてもらいなさい」と真剣な面持ちで告げてきたそうです。これがきっかけとなって当鑑定所が依頼を受けた経緯は上記の通りです。

電話を通して遠隔霊視をしてみると、初めに見えてきたのは狐霊(これい)と思しき不気味な霊体でした。よく行者や拝み屋が「はぐれ狐」とか「野狐(やこ)」と呼んでいる類いのもので、狐の形態を成す精霊でありながら神社仏閣の眷属ではない一種の悪霊です。その実態的な正体は自然精霊と人霊(堕落した行者霊など)が融合した特殊な存在なのですが、なまじ人間の意念が混入しているが故に狡知に長けており、働きが極めて強力で時には「狐憑き」などの現象を引き起こすことでも知られています。

鑑定の際に見えたこの狐霊は、どうやらA恵という女性の実家の血筋に長年取り憑いていた存在のようで、その代々の一族が邸内に祠を作って礼拝していた形跡が見られました。前段の老婦人も「昔、▲▲の家は狐憑きの一族として知られていた」と話していたそうで、その証言もまたこちらの霊視結果にピタリと符合しました。つまりこの件について一言でまとめますと、A恵は自らの家系と深い因縁を有する狐霊の助力を得て(※本人は無自覚)、田辺さんに対して相当強い生き霊を飛ばしていた、ということになります。そしてその目的は、田辺さんのご主人に対する邪(よこしま)な想いを遂げることでした。

過去の意外な事実が判明!夫も姑も狐憑きの生き霊に操られていた!?

これは後日、明らかになった事実なのですが、A恵と田辺さんのご主人とはじつは過去に面識がありました。この2人は同時期に同じ大学のしかも同学部に在籍しており、その頃の彼女は、講義やキャンパス内でよく出会っていたご主人に対して、密かな片想いを続けていたのです。

もっとも、ひとつの学部内に千人近くの学生を擁する都内のマンモス大学のことですから、ご主人の方はA恵の顔にすら見覚えがなく、彼女もそのことについては口を噤んでいたため、何も知らずにただ同窓生として接していたと。

しかし、A恵の側はご主人のことを覚えていたわけです。十数年の時を経た偶然の再会に、特別な意味を感じ取ったのでしょう。我知らず過去の想いを再燃させて、結果的に先方の家庭へ妬みの生き霊を飛ばしていたということです。

さらに霊査を続けていると、ご主人と義理の母親、そしてご近所やママ友グループのメンツなど広範囲に渡る第三者もまた、A恵の生き霊に影響されていたことが分かりました。田辺さんに対して義理の母親が急に辛く当たり始めたのも、一時的な憑依による人格変容が原因です。またご主人の方も主に仕事面で悪影響が出ていたようで、業務上の不首尾やミスがうち続いて気が立っていたらしく、その鬱憤を妻である田辺さんを相手に晴らしていたという一面が窺われました。離婚寸前まで追い込まれていた夫婦の不仲も、やはり生き霊の仕業だったのです。

生き霊は被害者の周囲にいる霊感の強い人間を狙う

これらの問題の解決法としては、第一にこちらで生き霊封じと呪詛返しの術法を修し、その上で野狐を祓うのに霊験が高いとされている三峯社系統の神社から御札を汲んでいただき、それを住居の諸処に貼っていただくこと。同様に破邪の働きをする鏡類のインテリアなども適切に配置することなどをご指導し、すぐに実行に移していただきました。結果、A恵の生き霊に端を発する邪念の影響は数ヶ月ほどで解消し、離婚という最悪の事態は回避されました。

田辺さんご本人とご家族の皆さんの内面を拝見したところ、ご自身には霊媒体質的な素養がほとんど見られなかったのですが、逆にご主人側の母方の血筋にはそれがわりと顕著に見られ、とくに義理の母親は自己意識の半ばをA恵の意念に乗っ取られていたような状態でした。こういう場合、憑依された本人を直接、お祓いしてしまうのが一番の解決策なのですが、さすがにそこまでの対応はできませんでしたので、今もなおご主人の実家とは疎遠になったままだと伺っています。ただ、いかに強力な生き霊の念作用といえどもその発生源を完全に遮断すれば、時間経過とともに自然に薄らぎます。この先5年、10年と見据えれば、いずれはこのお義母さんとも和解できる日が訪れるはずです。

最凶最悪の霊障は、憑き物筋の人間が飛ばす生き霊の障り

以上、生き霊の障りが不特定の第三者に影響を及ぼし、被害当事者を間接的に追い込んでいくケースについて、鑑定実例とともに紹介させていただきました。最後にこの例で見られた「狐憑きの家系」について、若干ながら付記させていただきます。

世の中に「憑き物筋」と呼ばれる特殊な家系があることは、その手の小説やマンガなどのフィクションを通して皆様も多少はご存知かもしれません。これは先祖代々に渡って崇拝する狐の霊や蛇霊、犬神などの力を借りて一家一族に繁栄をもたらしたり、時にはその家に仇をなす敵を調伏して呪い殺したりもするという恐ろしい土俗信仰で、一見、おとぎ話のように聞こえるかも知れませんが、民俗学や文化人類学の研究対象ともなっているれっきとした歴史的事実なのです。

地理的な分布では東日本よりは西日本により多く見られるという特徴もあり、とくにそうした地域では差別や人権といったナーバスな問題ともリンクしているため、表立って語られることはまずないのですが、霊能者としての経験上、この種の特殊な血筋は今もなお存在しており、霊能鑑定の際にもしばしば出くわします。

当事者の自覚の有無に関わらず、何かの憑き物筋の血を継ぐ者が生き霊を飛ばしたり、意図的に呪詛を修したりすると、その憑き物自体の作用も加わって本来の念が大幅に強化されてしまいます。そのため、それ以外のケースと比べても格段に厄介な事態へ発展しやすく、時には被害当事者だけではなく、そこへ介入した術者までもが命の危険に晒されます。かく言う私も修行時代には「生き霊と憑き物筋が重なっている事案には、よくよく警戒して接するように」と、師匠から再三の注意を受けていました。

幸い、ここで取り上げた事例は滞りなく解決に至りましたが、この手の案件としてはむしろ珍しいことで、大抵は泥仕合にもつれ込みます。呪詛返しなどの修法を用いて生き霊から来る念波を遮断すると、今度は怨念のもうひとつの本体である憑き物の悪霊が前面に出てくるからです。そしてこれを封じた頃には人間側の生き霊が再び息を吹き返し、新たな念を飛ばしてくるというループに陥り、最後は敵と術者との間での過酷な消耗戦が繰り広げられるのです。例えれば強豪ダブルスを相手にして、シングルで挑むテニス試合とでも言えば良いでしょうか。禁呪や浄霊祈祷に長けたよほどの熟練者でなければ到底、これには太刀打ちできません。憑き物筋の生き霊はそれほどに恐ろしく、様々な霊障現象の中でも最も警戒するべき相手なのです。

ですからもし万が一、皆様の身にそうした特異な災いが降りかかってきた際には、できるだけランクの高い、また心から信頼できる術者に相談されることをお勧めします。

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